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【土地の正解】なぜ「15坪」が最強なのか? 資産価値を維持しやすく、売りやすい「都内黄金比」の話

こんにちは。文京区在住の歯科技工士、文京ライフです。

都内への住み替えを検討する際、どうしても引っかかるのが「土地の狭さ」ではないでしょうか。 流山おおたかの森のような郊外なら、40坪、50坪といった広々とした土地が当たり前。それに比べて、都内、特に文京区などの人気エリアで売りに出ているのは、15坪や20坪といった、いわゆる「狭小地」ばかりです。

「こんな猫の額ほどの土地、本当に価値があるの?」 「将来売るときに、買い叩かれるんじゃないか?」

そんな不安を感じるのも無理はありません。僕も以前は「土地は広ければ広いほど偉い」と信じ込んでいましたから。

しかし、実際に文京区で15坪の土地を購入し、その資産性について不動産関係者や銀行担当者と話をしていく中で、ある一つの真実にたどり着きました。 それは、都心においては「15坪〜20坪」こそが、最も資産価値を維持しやすく、売りやすい「黄金比」であるという逆説的な事実です。

今回は、なぜ狭い土地が「最強の資産防衛」になるのか。僕が実感している「流動性(売りやすさ)」という観点から、そのロジックをお話ししたいと思います。

「大は小を兼ねる」が通用しない都内の土地事情

まず、郊外と都心では「土地の評価ルール」が根本的に違うことを理解する必要があります。

郊外では、確かに「大は小を兼ねる」が成立します。広い土地があれば、広い庭が作れるし、駐車場も3台分確保できる。そして、土地単価がそこまで高くないので、40坪でも60坪でも、一般的なサラリーマン家庭の手が届く価格帯(4000万〜6000万円程度)に収まります。

しかし、都心(特に山手線内側やその周辺エリア)では、この常識が通用しません。 理由はシンプルで、「土地の単価が高すぎるから」です。

例えば、文京区の坪単価が300万円〜400万円だとします。 もしここで、郊外と同じ感覚で「40坪」の土地を買おうとするとどうなるか。

  • 土地代だけで:40坪 × 350万円 = 1億4000万円

これに建物の建築費(3000万円〜)を乗せると、総額で1億7000万円〜2億円近い金額になります。

この金額、普通の会社員に買えるでしょうか? 間違いなく無理です。買えるのは、経営者や開業医、一部の超富裕層に限られます。

つまり、都心で広い土地を持つということは、「将来売却する時のターゲット(買い手)が極端に少なくなる」というリスクを抱え込むことになるのです。 「いい土地だけど、高すぎて誰も買えない」。これは、資産としての流動性が著しく低い状態と言えます。

15坪〜20坪は、サラリーマンが買える「最後の砦」

一方で、僕が購入したような「15坪」前後の土地ならどうでしょうか。 同じ坪単価350万円で計算してみます。

  • 土地代:15坪 × 350万円 = 5250万円

これに3階建ての建築費(2500万円前後)を足しても、総額で7000万円台後半です。

決して安い金額ではありません。しかし、今の大手企業の共働き夫婦(パワーカップル)や、ある程度勤続年数を重ねた40代の会社員であれば、ペアローンなどを駆使して「なんとか手が届く」ギリギリのラインなのです。

不動産市場において、この「一般層が頑張れば買える価格帯」というのは、最も取引が活発なボリュームゾーンと呼ばれます。 買い手の母数が圧倒的に多い。だからこそ、売りに出せばすぐに反応があるし、価格も安定しやすい。

都心における「15坪〜20坪」というサイズは、狭くてかわいそうな土地ではなく、「最も多くの人が欲しがる、換金性の高い金融商品のようなサイズ感なのです。

「売りやすさ(流動性)」こそが最大のリスクヘッジ

僕がここまで「売りやすさ」にこだわるのは、流山おおたかの森の自宅を売却した時の経験が大きいです。

当時、僕の家は「40坪・駅徒歩15分・4000万円台(購入時)」というスペックでした。 売りに出した際、多くのファミリー層から問い合わせがあり、結果として購入時よりも高い値段で、しかもスムーズに売却することができました。

この時痛感したのは、「需要がある価格帯の中にいること」の強さです。 もしあの家が、こだわりすぎて1億円の豪邸だったら、あんなにスムーズには売れなかったでしょう。

人生何があるかわかりません。 親の介護で実家に帰るかもしれない。転勤になるかもしれない。あるいは、経済状況が変わって家を手放さざるを得なくなるかもしれない。

そんな時、「売りに出せば、数ヶ月以内に確実に現金化できる」という事実は、何よりの精神安定剤になります。 逆に、「価値はあるはずなんだけど、高すぎて買い手がつかない(現金化できない)」という状態は、資産を持っているようでいて、実は身動きが取れない不自由な状態です。

15坪の狭小住宅は、住むには多少の工夫が必要ですが、「いざという時にサッと売って逃げられる」という点において、最強のリスクヘッジ機能を備えているのです。

資産価値を維持するために「立地」に全振りする

「でも、15坪じゃウサギ小屋だよ…」 そう思う気持ちもわかります。僕も最初はそうでした。

しかし、ここで発想を転換しました。 「土地の広さを諦める代わりに、立地(エリア)には一切妥協しない」という戦略です。

  • 広くて駅から遠い(バス便)の土地

  • 狭くても駅近(徒歩10分以内)の土地

10年後、20年後に価値が残るのは、間違いなく後者です。 特にこれからの日本は人口が減り、街がコンパクト化していきます。「駅に近い」「利便性が高い」という条件の重要度は、ますます高まっていくでしょう。

15坪でも、文京区のような人気エリアで、駅から近ければ、土地の価値は落ちにくい。 建物は古くなれば価値がゼロになりますが、土地の価値は(市況にもよりますが)残ります。

僕たちが流山の家を売って得た利益を、全額頭金に入れず、あえてフルローンを組んでまで手元の現金を残したのも、この「資産としての家の価値」を信じているからです。

「15坪の土地」を買うということは、単に狭い家に住むということではありません。 「都心の一等地に、換金性の高いコンパクトな資産を持つ」という投資的な意味合いが強いのです。

まとめ:狭さは「妥協」ではなく「賢い戦略」

都内で家を探し始めると、その価格と狭さに絶望する瞬間が必ずあります。 「こんな狭い土地に、一生のローンを払うのか…」と。

でも、少し視点を変えてみてください。 その「15坪」は、あなたをその場所に縛り付ける鎖ではありません。むしろ、将来何かあった時に、あなたを助けてくれる「身軽で優秀な資産」なのです。

  • 億越えにならない、現実的な価格設定

  • サラリーマン層が買いやすいボリュームゾーン

  • 駅近を選べば価値が落ちにくい

これらを満たす「15坪〜20坪」の土地は、都心で生き抜くための黄金比と言っても過言ではありません。

「狭いからダメだ」と切り捨てる前に、「このサイズだからこそ、資産価値が守られるんだ」と考えてみてください。 そうすれば、狭小住宅での暮らしも、案外悪くない「賢い選択」に思えてきませんか?

もちろん、実際に今の家がいくらで売れるかを知ることも、この戦略の第一歩です。自分の「現在地」を知ることで、どれくらいの「黄金比」の土地が狙えるかも見えてきますから。

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