こんにちは。文京区在住の歯科技工士、文京ライフです。
子供の教育環境を考え、長年住み慣れた流山おおたかの森から文京区への住み替えを決断し、現在は文京区の一戸建てで暮らしています。
「都内へ引っ越したいけれど、今の持ち家がいくらで売れるかわからない」 「売却の手続きが面倒で、なかなか一歩踏み出せない」
同年代のパパ友と話していると、そんな声をよく耳にします。かつては僕もそうでした。 特に30代後半から50代の子育て世代にとって、家の売却は人生最大級のプロジェクト。ローン残債のことや、これからの教育費を考えると、少しでも高く売りたいと思うのは当然ですよね。
結論から言います。 僕は、流山おおたかの森で購入した4000万円の家を、5500万円で売却することに成功しました。 購入時より1500万円のプラスです。
「それは相場が上がっていたからでしょ?」と思われるかもしれません。もちろん、市況の良さもありました。しかし、近隣の類似物件と比較しても、明らかに高値での成約でした。不動産仲介の担当者さんからも「ここまで準備する売主さんは初めてです」と驚かれたほどです。
この成功の鍵は、運ではなく内見に来る方を納得させるための徹底的な「下準備」にありました。
今日は、僕が実践した「家を高く売るための具体的な戦略」を、包み隠さずお話しします。これから住み替えを検討している方の、背中を押すきっかけになれば嬉しいです。
- 箱(建物)ではなく「安心と未来」を売る意識
- ステップ1:家の「カルテ」で信用度を高める
- ステップ2:独自作成の「住み心地レポート」
- ステップ3:内見当日のプレゼンテーション
- まとめ:手間は「資産」に変わる
箱(建物)ではなく「安心と未来」を売る意識
家を売る時、多くの人は「建物そのもの」を見せようとします。もちろん、部屋の広さや設備は重要です。しかし、買い手が本当に求めているのは何でしょうか?
それは、「この家で、家族とどんな幸せな生活が送れるか」というイメージと、「この家を買っても大丈夫だ」という安心感です。
僕たち売主ができる最大の付加価値提供は、そこに住んでいたからこそ分かるリアルな情報と、建物を大切に管理してきたという証拠(エビデンス)を提示すること。これが、数百万、数千万の差を生むと僕は確信しています。
ステップ1:家の「カルテ」で信用度を高める
まず最初に取り組んだのは、書類関係の徹底的な整理です。これは家の「履歴書」や「カルテ」を作るような作業です。
必須書類と「埋蔵資料」の発掘
査定や売却活動において、不動産の売買契約書や重要事項説明書は必須です。これらは、敷地の坪数や建物の構造などが記載された基本データです。押入れの奥に眠っているこれらを引っ張り出すのは基本中の基本。
しかし、僕が重要視したのはその先です。
修繕履歴のエビデンス化
長く住んでいれば、どこかしら不具合が出たり、定期点検を受けたりしているはずです。僕はこれらをすべて「見える化」しました。
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いつ、どこを点検したか(3年、5年、10年点検など)
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具体的な修繕箇所(給湯器の交換、屋根の点検、雨漏り対応など)
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その証拠書類(見積書、領収書、保証書、修繕時の写真)
これらを時系列に整理し、ファイリングしました。 口頭で「屋根は直しましたよ」と言うのと、日付入りの工事完了報告書を見せるのとでは、信用度が天と地ほど違います。
さらに、地盤調査データやハザードマップに関する情報もセットにしました。 「書類がこれだけきっちり整理されている=この家は売主に大事に管理されてきた」 という無言のアピールになります。これが買い手の不安を払拭し、資産価値の底上げに繋がるのです。
ステップ2:独自作成の「住み心地レポート」
次に力を入れたのが、僕オリジナルの「住み心地レポート」の作成です。これは不動産屋さんが作る販売図面(マイソク)には載らない、「住んでいる人しか知らない生の情報」をまとめたものです。
メリットもデメリットも正直に
周辺環境について、良い点だけでなく、気になりそうな点も正直に書きました。
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ご近所情報: どんな人が住んでいるか(同世代のファミリーが多い、古くからの住民がいるなど)。ご近所トラブルがないことは大きな安心材料です。
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教育環境: 通学路の安全性や、学区内の小中学校の雰囲気、評判。
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生活利便性: スーパーまでの実際の徒歩分数(大人の足で〇分、子供と一緒だと〇分)、混雑する時間帯など。
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日当たりと音: 朝日の入り方や、近隣のペットの鳴き声の有無など。
例えば、「隣の家のワンちゃんがたまに吠えますが、夜は静かです」といった情報は、隠して売るよりも事前に伝えた方が誠実さが伝わり、信頼獲得に繋がります。
徹底的な清掃(クリーニング)
レポートで未来をイメージしてもらうための前提として、現物が綺麗であることは必須です。 内見前、そしてSUUMOなどのポータルサイトに掲載する写真を撮る前には、徹底的に掃除しました。
特にこだわったのは外観です。家の顔ですからね。 高圧洗浄機のケルヒャーを使い、駐車場や玄関アプローチの砂埃、コケを一掃。庭やベランダの雑草も抜き、伸び放題だった芝も手入れしました。 「中古だから仕方ない」ではなく、「中古だけど、まるで新築のように手入れされている」を目指しました。
ステップ3:内見当日のプレゼンテーション
準備した資料は、内見当日に最大の効果を発揮します。
内見が一通り終わり、リビングで一息ついたタイミング。ここで、先ほど作成した「家のカルテ」と「住み心地レポート」、そして近隣のおすすめスポットなどをまとめたファイルを、内見者にお渡ししました。
「これ、私たちが住んで感じたことや、家の管理履歴をまとめたものです。よかったら参考にしてください」
反応は劇的でした。「ここまでしてくれる売主さんは初めてです!」「すごく安心できます」と、その場で顔色が明るくなるのが分かりました。
家族会議で効率的に準備
「そんな資料を作る時間なんてないよ」と思われるかもしれません。 でも、これらは全て僕たちの頭の中にある情報です。週末に家族会議を開き、「ここのスーパー便利だよね」「あの公園はよかったよね」とアイデアを出し合えば、意外とすぐにまとまります。 最近なら、箇条書きにしたメモを生成AI(ChatGPTなど)に投げれば、見やすい文章に整えてくれます。僕もITツールをフル活用して、パンフレットのような見栄えの良い資料を作りました。
まとめ:手間は「資産」に変わる
結果として、僕の家は相場よりもかなり高い5500万円で売却できました。 さらに、買い手の方から「建物も素晴らしいですが、何より売主さんの誠実な対応に惹かれました。安心して購入できます」という言葉をいただきました。
人は単に「箱」を買うのではありません。その先にある「安心」と「生活」を買っているのです。
面倒に思える資料整理や掃除、レポート作成。これらをやるだけで数百万、場合によっては1000万円以上の差がつく可能性があります。 サラリーマンが給料を月数万円上げるのは大変ですが、家の売却で数百万円高く売ることは、努力と工夫次第で十分に可能です。
都内への住み替えを検討しているけれど、資金計画に不安があるというパパさん。まずは今の家の価値を正しく把握し、それを最大限に高めるための準備から始めてみませんか? そのひと手間が、理想の都内ライフへの特急券になるかもしれません。
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